絵を描く
白いキャンバスを前にし、絵の具をぶちまけ感情の赴くままに筆を走らせる。少し冷静にと絵の前で立ち止まり、そのまま一気に描き上げるときもあれば、1年ほど寝かすときもある。
描き、壊し、描いていると暗闇に光が差し込み鉱脈を探し当てたかも知れないと興奮したり、肩すかしでがっかりしたりする。いまだ簡単に手にする事が出来ないので描き続けているのだろう。
高架下の壁、雨上がりのアスファルト、ビールを片手に部屋の窓から眺める夕焼けや雲の流れ、ちびた石鹸にボロボロのウェス、流れる様な小説の一説などの事象を自分なりの心象風景に出来ればと考えています。
また、社会と自分、キャンバスの内と外、光と影、暖色と寒色、静と動、観者と作者などが互いに行き来し、二元論的な善と悪の様にはっきりと区分するのではなくグレーゾーンも含め互いに共鳴し合えればと願っています。
2019年8月30日