
一見変化のない日常的な物。しかし、表面に見えなくても少しずつ何かが変わっていたり、新たなことが起きようとしていたり。その前兆-前触れがどこかに宿っている。
見た感じは正しくて、まあ普通に綺麗な、よくある物や花や風景(人も?)・・・よ~く目を凝らして見たり、別の角度や違った日に見てみると! あら!? おやおや!?と全く別物に見えてしまうことに気づく時がある。それはこちらの気分や都合、置かれている立場や環境が異なることで変わってくる。しかし、それは勝手な人間の都合の良い見方であって、物や風景にとっては関係なく、そちらのペースで微妙に変化したりしなかったりして、じっとそこに存在している。そんな日常的な身の回りのものにスポットを当てて、ずっと作品にしている。
毎日生活している、生きているから見える!生まれる!ドラマが物にもあるのである。特別な物や風景ではなく、自分の身の回りにこそ、それが溢れている。そんな、見慣れてるけど、実は生き生きとした物達を集めた展覧会「lively」。どこか懐かしい思いを感じたり、何かシュールなイメージが沸いたり、心の隙間にふっと入って、何か感じていただけると嬉しいです。
花村泰江