このたび当画廊におきまして平埜佐絵子個展「いつかの死」を開催致します。
平埜はこれまで「人をつくるもの」である食べ物や自然をモチーフに、生命の艶やかさや生々しさ、命のエネルギーを感じさせる作品を制作してきました。
近年日課となった、庭で植物を育てるなかで、様々な生き物の生死を見て、様々なことを感じ、生と共に繰り返される死について考えたと言います。本展の作品は、これまでの作風から前進し、死の側から命の循環を見つめて制作したものです。
3号から120号までの油彩と、紙によるドローイング、合計17点の展示となります。
活動休止後、約10年ぶりの個展となります。ぜひご高覧下さい。
Gallery惺SATORU
『いつかの死』
庭では植物が育っている。
近くで見ると虫がびっしりついていて、葉っぱが焼けてケロイドみたいになっている。
弱って枯れたものの次には別の植物が陣取っていて、私も雑草取りとしてその陣取りに参加する。
去年は野菊がいなくなり、山百合がどこからかやってきた。
私はその美しく強い小さな世界を見ている。
平埜佐絵子