紙の上の思考    Thoughts through Drawings — heart

2015年2月14日(土)– 3月1日(日)

12:00 – 19:00  月・火曜日休み

 

板垣悠 / 榎本謙二郎 / 大賀陽子 / 平埜佐絵子 / 好宮佐知子

作家経歴 / 展覧会情報 (PDF)

このたびGallery惺SATORUでは2月14日(土)から3月1日(日)まで「紙の上の思考 Thoughts through Drawings -heart」を開催致します。1月に引き続き、紙を支持体としたドローイング展です。ドローイングの魅力は人間が考えたこと、心で感じたことを手の軌跡として観ることが出来るところではないでしょうか。描かれたものは意識的、また無意識的に、日々の出来事で感じた感覚、思いを表しているところが興味深く感じます。当画廊にて以前より展示をして頂いている作家を中心に5名の展示となります。 ご高覧下さい。

板垣悠 Haruka Itagaki

紐をほどいて包みを開ける。

あとで、机の上に置いたままの紐に目がとまった。

不安定な形をぎりぎり保っている。

 

その時をとどめておくために鉛筆を持った。

紐の観察と研究。

それは紐と私が対等になる、静かな時間。

植物の成長記録をとるように、毎日少しずつ形を変えながらつづく。

朝顔の観察日記みたいに。

 

のちに発表することになった作品の習作です。

 

紐の観察」212×242mm クリームコットン紙、色鉛筆 2012

榎本謙二郎 Kenjiro Enomoto

私は日々の生活の出来事で心に印象深く残ってくるものをテーマにして描いています。ドローイングを描く時は自分にとって気持ち良い感じはどんな風か?を大切にしているので新たな発見や再認識が沢山あります。

自分と向き合う良い時間になります。

 

「drawing 7」330×235㎜ oil on paper 2015

大賀陽子 Yoko Ooga

かたちあるものないもの みえるものみえないもの

それらは同じところにあって

きこえるようにみえたり みえるようにきこえている

理由や意味はなく あとからひっついてくる

日々のことは全部つながっていて

描かずにいるときや 無駄と思えることすら

つくるの粒子になっているようにおもう

それらが混ざって、何かになって、それをもって私は絵を描く

紙の上で、筆跡や線、色、形が重なり、

その透明さも濁りも面白く、うつくしいとおもう

何かを描いていて途中で意味が剥がれてしまったり、

よくわからない形になったり、

そんな偶然や無意識の部分にとても惹かれる

 

「黒線」385×268mm 紙に油彩、パステル 2015

平埜佐絵子 Saeko Hirano

娘に読んであげた、Irma E awebber(アーマ.E.ウェバー)作『じめんのうえとじめんのした』という絵本がとても好きになりました。

その影響か、せっせと庭に植物を植え、観察するのが日課となりました。そして、家事の合間に耳にするニュースの映像が頭から離れません。そんな日常の延長に今回の作品があります。

毎日接する娘や植物の変化に穏やかに心が動かされ、同じ時間に起こる様々なニュースに心がざわつき、痛みます

 

「外套の水」漆、炭粉、麻布/乾漆技法

好宮佐知子 Sachiko Yoshimiya

日々過ごしていく中で目に留まった風景を、記憶をもとに描いています。

 

今回の作品について

紙に向かう時は、机の上で姿勢を正して近距離で制作します。手から肘までの小回りの動きで、記憶にあるイメージを描き起こしていきます。流動的であり一瞬の印象を描く時に用いるので、描こうと思う記憶の中の景色の、一番表層の部分が現れているように感じます。

 

「ある日−朝(6月)」鉛筆、水彩ガッシュ、水彩紙   10×14.7cm  2014

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